どうもです。
たまにはなんでもない話をしましょう。「たまに」が付けられるほどなんでもある記事を書いているわけでも無いのですが。
あるアニメを見ました。『色づく世界の明日から』というものです。2018年だって。今が2021年だから3年前のアニメですね。え、3年前?ほんまに?
あまりにも良すぎて見てなかった3年前の自分を責めに行く勢いで感想を羅列させても良いのですが、今だからこそ出てくる感想というのもあるのかもしれないなぁと。
後で見返した時に恥ずかしさのあまり消すんだろうなーとかあったりしますが、どこかで発散させた方がいい気もするので記事にして投げます。
内容のネタバレもあるので、出来れば全話見てから読んでください。dアニメストアとかにあります。
閉じこめる魔法
13話の最後のシーン。タイムカプセルを開けて写真の入ったアルバムを開いた時のことです。
瞳美にかけられた魔法だと物を持っていくことはできないから、タイムカプセルとして未来へ持っていくという選択をした2018年の琥珀達。
ここで何故この物語に出てくる部活動が魔法"写真"美術部だったのかが分かった気がしたんです。
印刷をした写真は、例えば色褪せてしまったりだとか印紙の都合でボロボロになったりすることもありますが、大切に保管されたものであればそのまま残っています。
それはその時を知らない人が知るキッカケになったり、知っている人の思い出を思い起こすキッカケになったり。
そしてその写真には、シャッターを切ったその時の絵が写し出されています。まるでその時を閉じこめてしまったように。
この「その時を閉じこめておける」という部分に答えがあると思っています。
飛ばされた瞳美からすればついさっきまでの出来事。2078年の琥珀達から見れば60年も前のこと。60年前のことをひとつ漏らさず鮮明に覚えておくことは正直言って無理だと思います。例えそれがどれだけ強い思いだったとしても。
ですが刷った写真はいつまでも残っています。
その時の場、人の表情、シャッターを切った人がそれをどう見たのか。
時が経ってモノクロになった記憶に彩りを与える色。楽しい思い出話を彩る色。
写真というのは、そういった色を付ける画材になるのかもしれない。そう思ったのです。
文化祭で絵の中に入るイベントをやるためなら魔法美術部で良かったと思うし、モノクロの世界を表現するためだけに写真という要素を物語に組み込んだとは思えませんでした。最初からそこに引っかかっていたんですよね。
魔法で時間を戻すことや進めることが出来ても、閉じこめることは出来ない。
ただ写真ならそれが出来る。
楽しかった思い出を閉じ込めておく。
忘れないように。
忘れてしまわないように。
忘れてしまっても、思い出せるように。
あとは内気な少女が自分を表現できる方法として、みたいなのもあるかもしれませんが、僕はこんなふうに感じました。毎度の事ながらどこまで考えて作られたものなのかはわかりませんが、とても素晴らしいお話だと思います。
3年前の記事でこんなことを書きました。
大事な記憶はきっといつまでも忘れないものです。
ある種、今のこの楽しかった記憶を忘れてしまうことが無いようにという希望的観測も含まれていた言葉ですが、今HDDを見れば初めてカメラを手に出かけた時から現在に至るまでの沢山の画材があります。そうして残る記憶や思い出は、自分にしか作ることの出来ないものです。
頭七尾百合子なので、たまにカメラで写真を撮ることを時間を閉じ込めているようだなんて考える時があるんですが、あながち間違っていないのかな〜なんて。
見たものを表現できる。
感じたものを表現できる。
こうして思い出を閉じこめることもできる。
知らない人に最も効果的にその場の雰囲気や物の様子、人の容姿や表情を伝えることができる。
写真って、本当に魔法みたいなものなのかもしれません。
あんまり言いたいことが纏まらないうちに書き綴ってしまったので、後から後から修正するかもしれません。
では。