どうもです。
これは笑い話なので、そんなに身構えずに読んでもらいたいんですけど。
去年の8月に起こった出来事を自戒の念も込めて書き綴りたいと思います。
あの日はそう、元々休みだったのにコ〇ナとかいうカス野郎のせいで急遽仕事の穴埋めが入り、休日返上はおろか旅行の予定をズラしてまで労働に勤しんでいました。
15時頃に退勤し、まだ時間があったので散髪に行き、時刻は18時頃。
私は神戸空港を19:45発の長崎行きSKY147便に搭乗するべく家を出ました。
現金そんなに持ってなかった気がするな、どっかでATMに寄らないとな〜なんて思いながら駅へ向かいます。
18時頃といえば、まぁ帰宅ラッシュど真ん中と言える時間。
混雑した車内に入る前に、イヤホンをして音楽でも聞こうと思ったんです。
あれ
無い。
イヤホンが無い。
まぁ正直言ってこれはよくある忘れ物です。
これまで何回も忘れてきましたし、別にイヤホンが無いからと言って困るようなことはありません。
でもこの日はなんだか妙に落ち着かないというか、他にもなにか忘れ物をしている気がしたんです。
とりあえずカメラと財布さえあれば国内なら何とかなりますので、それの確認をします。
カメラ、ある。
レンズ、ある。
バッテリー、刺してる。
メモリー、刺してる。
搭乗券は空港で発券するので無くて良い。
そういえば発券にクレカが要るような気がするな。
クレカが入った長財布...
長財布...
あれ?
長財布が無いぞ???
財布忘れた?????????
あろうことか、クレカやキャッシュカード、身分証といった最低限旅行に必要と言える必需品のひとつを家に忘れてきたのです。何をやっているんだ。
今から家に帰っていてはどう考えても飛行機の時間に間に合いません。
幸いにも5000円ほど入ったICOCA、小銭入れ、スマホでQUICPay支払い、スマホケースに非常時用の現金として5000円を挟んでいるので現金さえ使わないようにすればどうにかならんこともない。ですがここまで長いことお出かけしてきて財布忘れたことは無かったのでちょっとショックでした。
航空券の発券も、メールに届いたQRコードがあれば出せそうなので問題無し。
とりあえず長崎へ行くことは出来そうです。
はい、めでたしめでたし。
で、終わるならわざわざこんな記事にしていないんですよね。
お気づきかと思いますが、ここからが本番です。
電車は仕事終わりの帰路に着く人達と忘れ物をしまくっているアホ1人を乗せて三宮へ走っています。
丁度芦屋のあたりを走っていた時でしょうか。
ふと、「嫌な予感」がしたのです。
まぁここまで散々色々やっているので、今更嫌な予感も何も無いんですが、まだ何かやっていそうな感じがありました。違和感ってやつです。
何かがおかしい。
何がおかしい?
満員の電車は時間通り走っている。
時間通り走っている。
時間...
そういやちゃんと時間調べずに出てきたな...
神戸空港着く時間だけ調べとくか...
えーっと着く時間は...
え?
19:38着??????????
??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
三宮の到着が19時05分
神戸空港着が19時38分
飛行機の出発時刻は19時45分
スカイマークは出発時刻の25分前までにチェックインを、15分前までに保安検査を済まさなければなりません。
そう、今乗っている電車から乗り継いでも、どう頑張ってもチェックインはおろか保安検査すら間に合わないのです。
おいおいおいおいおいおいおいおいおい
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい
詰んだ????????
この時、私の頭は通常の500000000000000倍のまさにフル回転をしていました。
飛行機をキャンセルして、新神戸から新幹線に乗るか。
9000円ほどで抑えた飛行機をキャンセルした上で18000円ほどかかってきますが、選択肢としてはアリでしょう。
しかし、果たして最終の新幹線に座れるのかどうか。そもそも間に合うのかどうか。不安は拭えません。
ならば、なんとかして三宮から神戸空港へ15分以内に着けないものか。
どんだけ走ってもポートライナーじゃ間に合いません。
ポートライナー以外で神戸空港へたどり着くには、道路を走る何かを利用するしかありません。
そうだ、タクシーなら。
GoogleMap曰く、急げば12分で着けるとのこと。
三宮の駅にはタクシー乗り場もある。
3000円ぐらいするらしいけど、スマホケースに5000円札を挟んでいるから大丈夫。
これに賭けるしかない。
フル回転した脳が弾き出した答えは、タクシーの選択でした。
これなら18000円払って新幹線+特急に乗らずとも、3000円ほどののロスで済みますし、どうせワンチャンスを掛けるなら行くとこまで行ってしまう方が良いでしょう。
急いでタクシー乗り場へ行った私は、運転手さんにこう尋ねました。
「今から15分以内に神戸空港って行けますか?」
運転手は少し迷って、こう答えました。
「早く乗りな。急いでみるわ。」
くぅ〜〜〜〜〜〜〜!カッケェ!!!
不安に飲まれている時のこの一言は頼りにしかなりません。
後部座席に乗り込むや、すぐにタクシーはロータリーから文字通り飛び出しました。
もしかしたら間に合うかもしれない。
ワンチャンスあるかもしれない。
一筋の光が差し込んできました。
間に合ったら、5000円札をそのまま押し付けてダッシュで降りるのもいいかもしれないな。急いでくれたし。
なんて考えながら、私はスマホケースから札を入れている封筒を取り出しました。
・・・さて、ここでこれまでの私の行動を振り返ってみましょう。
まずイヤホンを忘れました。これはいつもの事なので大した事ではありません。
次に財布を忘れました。
結構焦りましたが、冷静に考えたら何とかなりそうな範疇ではありました。
そして乗る時間を調べず適当に家を出たせいで、飛行機をジャーしそうになっています。
普通ではありませんよね?
そう、普通じゃないんです。
普通じゃない私が普通にタクシーに乗って飛行機に間に合うと思いますか???
お気づきの方もいるのではないでしょうか。
急いで走り出したタクシー
その車内で、財布を忘れ時間を調べなかった男が目にしたのは・・・
野口でした。
野口英世でした。
封筒に入ってたの、1000円札でした。
焦って運転手に聞いたら、電子マネー使えませんでした。
曰く、この辺りのタクシーで使える方が珍しいらしいです。
え?
小銭入れの分も合わせても、現金1000円ちょっとしか無いんですけど???
これは間違いありません。
詰みました。
タクシーの運転手に、財布を忘れて現金がない旨を伝えて、ワンメーターも走らずに、降ろしてもらいました。
めちゃくちゃ、急いでくれたのに。
多分乗ってたら、間に合ったのに。
仮に間に合わなかったとしても、最善は尽くしたと言えたでしょう。
しかし、「金が無い」という理由で降りることに、なりました。
絶望のどん底から、飛行機を、キャンセルしました。
そういえば、この前、現金が無くて、大して緊急でも無いのに、5000円札、使ったような気がします。
タクシーの向きを新神戸に変えてもらえば、新幹線+特急で今日中に着けるかもとe5489を開こうとしたところで、切符の受け取りにクレカの現物が必要なことを思い出しました。
完全に詰んだって。
もし財布を忘れただけなら、飛行機に乗って長崎へ行けたでしょう。
もし時間を調べず家を出ただけなら、問題なくタクシー代を払えて飛行機に乗れていたでしょう。
もしスマホケースの5000円札を使った後ちゃんと補充していれば、たとえ財布を忘れ時間を調べていなかったとしても飛行機に乗れていたでしょう。
しかし、これらが全て同時に起きると、それは叶いません。
ワンチャンスに賭けることさえ、許されないのです。
フォロワーに「3年分ぐらいの発動してる」と言われた時は、全くその通りだと思いました。
まさか自分もこんな塵積を、しかもこのタイミングでやるとは思っていませんでした。
思えば最初に頼まれた休日出勤を断っていれば、乗る予定だったのは朝の便なのでそれに遅れても昼の便や夜の便に振り替えられたでしょう。
そこから全てが始まっていたのか。
ここまでの絶望を感じたのは陸の孤島・釧路脱出以来な気がしますが、あの時は相手が自然だったので納得も...いや別に納得は出来ないけど仕方ないとは思います。今回はどれを取っても自分が悪いので、自分に対して怒りと呆れが止まりません。
なんとも言えない無力感と、自分への苛立ちを抱えながら駅へ向かい、大人しく帰路に着き
ませんでした。
ここまではあくまでも「当日中にたどり着く」方法です。
そう、明日たどり着けば良いのです。
始発の新幹線?
いやいや、そんなんじゃ遅すぎます。
あるじゃないですか、寝て起きたら目的地に居れるワープ方法が。
そう、夜行バスです。
京都・大阪・三宮から大村・諫早・長崎まで、近鉄がオランダ号という夜行高速バスを運行しています。
なぜ知っていたのかというと、元々2日の行程だったのをなんとかして前日入り出来ないかと調べていた時にたまたま見つけたのです。
残席が1つでも残っていれば...
そんなワンチャンにかけ、調べてみると...
ありました。
残り1席。
完全に変なテンションになっていた勢いそのままに予約を取ります。
これを逃したら2万近くの出費。
大してこちらは9000円ほど。
取れた時は、なんとも言えない満足感が...
出るはずもなく、ここまで発動しまくっているのでこれ乗り過ごしたらマジでシャレにならんという焦りの方が出てきました。そらそうだ。
それでも西へ向かうのか。
とりあえず一旦家に帰って財布とイヤホンを回収する算段を立てました。
行って十分間に合うか時間をめちゃくちゃ詳細に調べました。
間に合う。
というか調べる前に取るなよ。
その事がわかった途端に、安堵感からかなんだかとんでもなく眠たくなってきまして。
危ないだろどう考えてもここまでやらかしまくってるんだぞと思いつつも本能には逆らえず。
ウトウトしていたらなんだかいつもと違う感じがしまして。
おいおいおいマジかよそんなことないだろ
ここまで発動しといて更に寝過ごすなんてこと...
あるんですよね。
起きたら最寄りの隣の駅でした。
流石に声出ましたね。
でもこればっかりは朝からずっと労働だったし流石に許して欲しい。
いや許されねぇだろ。
余裕で回収出来るはずの財布とイヤホンがちょっと急がないとマズイぐらいになり、本当にこのまま夜行バスもジャーするんじゃないかと本気で何度も思いながら大急ぎでバス乗り場へ。
実際はそんなに急がなくても間に合う時間ではあったんですが、もう自分のことを信用なんて出来たもんじゃありません。
1分1秒でも早くバス停にたどり着きたい。
なんなら乗ってしまいたい。
でも降りるバス停は終点じゃなくて途中だから起きれるか心配。
あれこれとマイナスなことばかりを考えているうちに無事バスに収容され、長崎行きオランダ号は大阪を出発しました。
流石に乗れないなんてことはありませんでした。
バスに乗りこんでから、ふと今回の件同行者のやらかしが頭に過りました。
ポケットに入れていたキーケースが座ってるうちに転がり出て家に入れなかったというやからしです。
そんなことが頭を過ったら、こんなにやらかしを重ねている自分がしないわけが無いという考えに至って当然です。
念には念をとポケットに入れていた小銭入れなどを全て網棚上に既に置いていた自分の手提げ袋にしまいました。
さて、わざわざこんな話を持ち出したと言う時点でお気付きの方もいらっしゃるのでは。
ですがしばしお待ちください。
バスは降りる予定だった諫早ICバス停に着き、起床に成功していた私は特に降り過ごすことも無く無事に長崎の地へ足を踏み入れることが出来ました。
先に着いていた同行者は車を借り、諫早の駅まで迎えに来てくれるようなので諫早駅まで向かいます。
そんなこんなで合流した後の事でした。
合流前に水を買ってきてくれと言われていた私は、近くの自販機で水を買うことに。
普段自販機で何か買う時はICカードやスマホ決済がほとんどなんですが、どうやら非対応の様子。
仕方なしに小銭入れを取り出そうと手提げ袋を漁ります。
あれ?
小銭入れが無いぞ???
え?
ここまで来てまだやらかす?
おわり
おわりです。
いろんな意味で終わってるよもう。
思い出すだけで嫌になるほど意味がわからないです。
あ、面白話なので笑ってくださいね
結局小銭入れはバスの網棚上にあり、恐らく暗い中手提げ袋に入れたもんですから入れ方が甘くバスが走ってるうちに出てしまったんだと思います。
見つかってよかった反面、やらかしを回避するために起こした行動でやからしを生むのは本当に終わってるとしか言えません。本当に運が無かったのでしょう。
皆さんは変なやらかしが多いなと感じたら大人しく家で寝てましょうね。
こんだけやらかしたんだし、しばらくは何も起きないことを祈ります。
では