時の流れとは早いもので、まだまだ先だと思っていたものがあと1か月と少しになりました。
暖冬といわれる今年の冬。
にもかかわらず雪が積もり白んだ北陸本線。
長い冬の中でごくわずかな時間。
彩度が落ちた冬に馴染む『特急電車』が見られる機会は、もう無いかもしれません。
雪原に反射する暖色の光。これが撮れるのは天然のレフ板が生まれるこの時期だけ。
闇夜に浮かぶ長編成の特急電車の存在感には圧倒されてしまいます。
今庄宿の青屋根の連なる街道と、北陸本線を駆け抜ける青いラインを纏った白い『特急電車』が同じ角度で曲線を描いてるのがあまりにも美しく好きすぎて、翌日仕事があるのにも関わらず退勤してから向かうなど、理想の絵を追い求め続けた日々。
シャッターを切るたび、最後が近づいているんだなと実感をさせられる。
図鑑の中の『特急電車』がまたひとつ消えていく。
この雪が解けなければいいのに。何度もそう思ってしまいます。